質疑

大阪工業大学情報科学部の2017年度卒業研究発表会が2018/02/10に行われた.以下は,本研究である「チーム開発におけるGitHub Flow遵守状況可視化手法の提案」の発表に対しての質疑及び応答である.なお,実際の質疑応答では時間の都合上省略して応答したが,ここでは詳述する.

役割分担をどのように行ったのか?

本システムの概要を表した図1-1で示す.

図1-1 システムの概要

  • 井上

    まず,収集できる開発履歴のみで自動評価が行えるようGitHub Flowを改定した.そして,図1-1の上部分である,開発履歴の収集分析及びデータベースへの格納,遵守状況の可視化(コンソールアプリ)を行った.

  • 小島

    図1-1の下部分であるWebアプリによる遵守状況の可視化を行った.

課題設定,スライドの作成をどう分担したのか?

  • 共通

    開発者の評価が客観的なデータをもとに行われていないという課題を解決しようと考えた.

  • 井上

    開発者の評価の対象となるメトリクスとして,決められたルールの遵守(GitHub Flow,コード記述方法),コードの質(凝集度と結合度),バグの発生(頻度と解決方法),コミュニケーション(誰が誰へどのような内容で),開発したコードのソフトウェアへの貢献度,を考え,それぞれについて必要なデータを収集しようとした.そして,井垣准教授とこれらの実装における優先度について議論した結果,1番目にGitHub Flowの遵守率を扱うことにした.これが本研究である.なお,開発者の行動履歴(taskpit19を使用)とコミュニケーション履歴(アプリを作成),開発言語経験(コミットに含まれる変更ファイル情報の拡張子を使用)を収集するシステムも構築したが,卒業研究に採用しなかった.

  • 小島

    井上が構築したGitHub Flow遵守状況検出システムの出力をWebアプリで可視化した.GitHub Flow遵守状況検出システム単体で遵守状況を確認することは可能であるが,コンソールアプリケーションであるため実行環境を構築しなければならずユーザーフレンドリーではない.Webアプリ化を行うことで,誰もが簡単に,わかりやすく遵守状況を確認することが出来るようにした.違反率は100%積み上げ横棒グラフで表示されており,瞬時に違反率を把握することが出来る.また,このWebアプリでは,違反の原因となったコミットやプルリクエストへのリンクが生成されるため,より詳細に違反に対する情報を得ることが出来る.さらに,GitHub Flow遵守状況検出システムではリポジトリごとの遵守状況しか確認できないが,このWebアプリではユーザごとの遵守状況も確認することが出来るのである.

  • スライド

    発表に使用したスライドは以下のような構成となっている.それぞれ担当者を示す.

    • Git及びGitHubの説明,p.1-5:井上
    • 提案するシステムの説明,p.6:井上,小島
    • ルールごとの違反の検知方法(検出部分の説明),p.7-14:井上
    • Webアプリの使い方(可視化部分説明),p.15-16:小島
    • 評価実験1と2の評価内容についての説明,p.17:井上
    • 評価実験1(GitHub Flow演習におけるルール違反状況の評価),p.18:井上
    • 評価実験1の結果と考察,p.19:井上
    • 評価実験2(チーム開発における遵守状況可視化の評価),p.20:小島
    • 評価実験2の結果と考察,p.21-23:小島
    • 全体のまとめと今後の課題,p.24:井上
19. TaskPitとは,http://www.taskpit.jpn.org/about.html

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